重厚な歴史と自然が溢れる
ポーランドの旅

かつてはヨーロッパ最大の領土を誇ったこともある、美しい自然と重厚な文化が見事に調和した国です。音楽ではショパン、科学ではコペルニクスなど数々の偉人を輩出しています。人口約3820万人。大半はポーランド人、公用語もポーランド語です。多くはローマ・カトリックを信仰しています。通貨は「ズウォティ」です。観光の場合、90日以内の滞在ならビザは必要ありません。パスポートの残存有効期間は出国時3ヶ月以上が必要です。はっきりとした四季があり、冬はかなり冷え込みます。LOTポーランド航空が成田－ワルシャワ間を就航しています。国際ショパン音楽祭、山岳民族フォークロア祭り、「ワルシャワの秋」音楽祭など、音楽関連のイベントが多くあります。クリスマスマーケットも人気があります。豊かな平原に恵まれているので、肉料理がお勧めです。なかでもジューレックやピエロギは国内のどこでも食べられる伝統料理です。お土産には今人気のボレスワヴィエツ陶器がイチオシ！グダンスクのガラス細工や琥珀もお勧め。地方では、フォークロア雑貨ハンティングも楽しめます。

ポーランドの首都ワルシャワ。約170万人が住む大都会です。旧市街は「ワルシャワ歴史地区」として、世界遺産に登録されています。第2次世界大戦時に徹底的に破壊されましたが、ワルシャワを愛する市民により忠実に復元されました。ショパンが生まれ育った場所で、その足跡を辿るのも面白いです。ワジェンキ公園では、夏になるとショパン像の前でコンサートが開催されます。ショパン博物館やショパン家のサロンもあります。ショパンが通ったことで有名なレストラン「ホノラトカ」では、ショパンが食べたメニューも！聖十字架教会の柱には、なんとショパンの心臓が埋め込まれています。近郊のジェラゾヴァ・ヴォラにはショパンの生家があります。ワルシャワ市内でひときわ目を引く文化科学宮殿は、展望台としても開放されています。旧市街広場とバルバカンは歩くだけでも楽しい場所。時間があれば、旧王宮もぜひ入ってみてください。年末年始のカウントダウンは目の前の王宮広場で行われます。ワルシャワから80kmほど西に位置するウォヴィチは切り絵発祥の地です。ポーランドらしいお土産としてぜひ！

クラクフは中世の約550年間、ポーランド王国の首都だった都市です。特にヤギェウォ王朝の時代は黄金期で、プラハやウィーンと並ぶ文化の中心地でした。そのため、中世の雰囲気が残る華やかな建物がたくさんあります。日本で例えるなら、まさに京都。旧市街は「クラクフ歴史地区」として、世界遺産に登録されています。現在は約76万人が暮らしています。クラクフの顔は、中央広場と織物会館。中世からの形で残る広場としては、ヨーロッパ最大です。クリスマスマーケットもここに現れます。ここではぜひ馬車に乗ってみてください。中世にタイムスリップしたかのようです。広場に面する美しいゴシック様式の聖マリア教会も必見です。独特の外観のヴァヴェル城も人気の観光スポットです。近郊には、負の世界遺産である「アウシュビッツ」があります。悲劇を繰り返さないためにビルケナウも見ておくべきでしょう。同時に世界遺産「ヴィエリチカ・ブフニア王立岩塩坑」も行けます。岩塩で作られたシャンデリアなど、神秘的な空間に心が癒されます。この他にも世界遺産の「カルヴァリア・ゼブジドフスカ」や「マーウォポルスカ南部の木造教会群」も日帰りで巡れます。可愛い花柄ペイントのザリピエ村も近くにあります。

古くからシロンスク地方の中心地であったヴロツワフ。複雑な歴史をもつだけにコスモポリタンな雰囲気が溢れる「千年都市」です。2016年には「欧州文化首都」に選ばれました。現在約63万人が暮らしています。市内の中心にある旧市場広場は、クラクフやポズナンと並んでポーランドを代表する中世市場です。繊細な装飾が印象的な市庁舎は、アート博物館として一般公開されています。旧市街の北を流れるオドラ川は、夏ならクルーズが楽しめます。郊外に位置する「百周年記念ホール」は世界遺産となっています。世界最大級のコンクリート製円形ドームをもっています。その大きさは圧巻！近郊には世界遺産「ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群」やポーランドで3番目に大きいクションシュ城があります。この城は泊まることもできます。優雅さでいえば、ムジャクフ公園も負けません。陶器の町ボレスワヴィエツも日帰りできる距離です。温かみのある可愛らしい絵柄で、日本でも人気の陶器です。8月下旬には陶器祭もあるので、陶器がお好きな方はぜひ行ってみてください！また、チェコのボヘミア地方に近いことからボヘミアンガラスも人気があります。

バルト海に面した港湾都市グダンスク。1000年以上の歴史があり、14世紀にはハンザ同盟都市として繁栄しました。各時代の建物が見られる、ポーランド屈指の美しい町です。運河沿いのカラフルな街並みは、歩くだけでも楽しい気分になります。人口は約46万人。高い門と黄金の門の間には囚人塔があります。黒い建物が一際目を引く木造クレーン。現在はポーランド海洋博物館となっています。れんが造りの教会としては世界最大級の聖母マリア教会も見どころです。町の中心は東西に長く延びたドゥーギ広場です。お土産屋やカフェが並びます。バルト海沿岸は琥珀の名産地で、マリアツカ通りには琥珀の店が並びます。アクセサリーだけではなく、可愛く加工された置物やランプシェードもあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。この通りには可愛く洗練されたデザインのガラス細工の店もあります。グダンスク港の突端には、第2次世界大戦勃発の地ヴェステルプラッテもあります。近郊には、世界で最も美しい音色のオルガンといわれるオリーヴァ大聖堂や、世界遺産「マルボルクのドイツ騎士団の城」があります。グダンスクと合わせて「三つ子の町」と呼ばれるソポト、グディニアも可愛い町です。グダンスクでは、バルト海の美味しいシーフードをお試しあれ！

ヨーロッパの間では、人気の観光地として有名なポズナン。東西交易の中継地として発展しました。ポーランド第5の都市として、国内最大のメッセも毎年開催されています。約55万人が生活しています。色とりどりの建物が建ち並ぶ旧市場広場は、ポーランドでも人気の写真スポット。まさにフォトジェニックな町です。広場に面する旧市庁舎は、ポズナン市歴史博物館として公開されています。ルネッサンス様式のホールの天井画は必見です。正午には仕掛け時計から2匹のヤギが現れてケンカする可愛い演出も！共産党政権下で最初に起こった民衆暴動の記念碑があるアダム・ミツキエヴィッチ公園もあります。近郊には荘園領主の館が残るクールニクやロココ様式の宮殿があるロガリンなどがあります。