個性豊かで可愛らしさいっぱい
チェコの旅

まるで中世にタイムスリップしたかのような錯覚に陥るチェコ。美しく個性的な町がたくさんあります。その豊かな魅力が多くの芸術家を育みました。「変身」で有名なカフカ、アールヌーボーでお馴染みのミュシャ、音楽ではスメタナやドヴォルザーク。その精神は現在にも受け継がれています。昔からの人形劇の他に、アニメーションも注目されています。人口約1053万人。大半はチェコ人、公用語もチェコ語です。無信仰の人が多いです。通貨は「チェココルナ」です。観光の場合、90日以内の滞在ならビザは必要ありません。パスポートの残存有効期間は出国時3ヶ月以上が必要です。はっきりとした四季があり、冬の寒さはかなり厳しいです。「プラハの春」国際音楽祭、スメタナ・リトミシュル国際オペラフェスティバル、国際音楽祭チェスキー・クルムロフなど、音楽関連のイベントが多くあります。プラハのクリスマスマーケットも人気があります。男性なら、ぜひ本場のピルスナービールを！女性には「メドヴニーク」。名前の通り、蜂蜜風味が美味しい伝統のケーキです。

現在約124万人が暮らす「百塔の町」と謳われるプラハ。確かにプラハには、ティーン教会や火薬塔など高い塔をもつ建物が多く存在します。また、「建築物博物館の町」ともいわれています。プラハにはあらゆる時代の建物が残っています。ロマネスク様式の聖イジー教会、ゴシック様式の聖ヴィート大聖堂、ルネッサンス様式の一分の家、バロック様式の聖ミクラーシュ教会、アールヌーボー様式のプラハ本駅、キュビズム様式の建物まであります。現代建築のダンシングハウスは思わずドッキリしてしまうでしょう。「ヨーロッパの魔法の都」とも呼ばれるプラハ。カレル橋を渡り、旧市街広場に立てば、中世の魔法にかかったような気分になります。プラハ城の衛兵交代式も盛大です。人気の人形劇を見ると、ますます不思議な感覚に。アールヌーボーの華麗な市民会館の「スメタナ・ホール」ではミニコンサートも開催されています。内観の素敵さと相まって夢心地になれます。近郊にはカルルシュテイン城、コノピシュチェ城、チェスキー・シュテルンベルク城などもあります。古城巡りも楽しいです。

「世界で最も美しい町」と謳われる世界遺産「チェスキー・クルムロフ歴史地区」には、人口約1万人に対して、圧倒的に多い観光客が訪れます。16世紀に現在の姿がほぼできあがりました。その後、近代化から取り残されていった結果、最も繁栄した時代のまま保存されたのです。大きく蛇行して流れるヴルタヴァ川、童話にありそうな白壁に茶色の屋根の家々、高台にあるチェスキー・クルムロフ城が見える風景は、いつまでも心に残る絶景です。チェコに来たら、必ず訪れたい町です。プラハからの日帰りも可能ですが、公共のバスだと、どうしても時間が限られてしまいます。また、大変人気があるので、夏は席が取れないこともしばしばありますので、お気を付けください。地ビール「エッゲンベルク」の醸造所もあります。

チェコ国内の数ある温泉の中でも、最大規模の温泉湧出量を誇るリゾート地です。華やかな建物が建ち並ぶカルロヴィ・ヴァリは、温泉保養地としてヨーロッパの人々からとても人気があります。温泉は12の源泉からなり、40以上の成分を含んでいるそうです。そのため、療養目的で訪れる人も多いです。ヨーロッパでは、温泉は浸かるものではなく、飲むものです。湯治客はマイコップを持ってきていますが、もちろん買うことも可能です。お土産としてもお勧めです。ヴジーデルニー・コロナーダの間欠泉「ヴジードロ」は、高さ12mに及ぶこともあり、見る人を驚かせます。アルジュビェティニー・ラーズニェは、1906年創業のスパ施設。日帰りでも利用できます。ボヘミアガラスの老舗モーゼル社の本社があり、見学も可能です。名物の大変強い酒「ベヘロフカ」にトライしてみるのも良いかも！

1265年に建設された王立都市でしたが、1641年に大火が発生し、たった1日で焼け落ちてしまった歴史があります。その後、ヨーロッパで最初の馬車鉄道ができたことにより、再び発展しました。今では約9万人が住む、南ボヘミア州最大の町となっています。プシェミスル・オタカル2世広場が旧市街の中心です。一際目立つ市庁舎は、夜になるとライトアップされます。チェスケー・ブディェヨヴィツェは、醸造業で有名です。ブディェヨヴィツキー・ブドヴァルは、アメリカのビール、バドワイザーの名前の元となっています。ビール好きにはたまらない町です。近郊には、チェコで最も美しい城館といわれるフルボカー城や、南ボヘミア風バロック様式の家屋が建つ世界遺産ホラショヴィツェなどがあります。

人口約38万人のチェコ第2の都市。チェコは西のボヘミアと東のモラヴィアに大きく分けられますが、ブルノはモラヴィア地方の中心地です。商工業の中心地でもあります。街なかはトラムも走る近代的な雰囲気ですが、中世の頃に作られた自由広場や旧市庁舎、ゴシック様式の聖ヤコブ教会や聖ペテロ聖パウロ大聖堂など歴史を感じさせる場所も残されています。旧市街の北には、近代建築の名作といわれる、ミース・ファン・デル・ローエが設計した、世界遺産「トゥーゲントハット邸」があります。近郊には、同じく世界遺産の「ゼレナー・ホラのネポムークの聖ヨハネ巡礼教会」や「レドニツェ・ヴァルチツェの文化的景観」があります。ブルノは周辺の観光スポットに行くのにとても便利な町です。