ハンガリーの可愛い伝統刺繍・カロチャ刺繍【ハンガリー情報】


ハンガリーの有名なカロチャ刺繍は、ハンガリーにおいて国を代表する伝統工芸のひとつです。
元来は専門の職人が難しい技術を駆使して作り上げる類のものではありませんでした。
一般家庭の女性の間で、お年寄りから小さな女の子までが広く楽しみ、親から子へ、子から孫へと日常の中で伝えられてきた庶民の文化なのです。


実はもともと、カロチャ刺繍はカラフルではなく、はじまりは白一色。なぜなら、昔は糸を染める技術もまだ未発達で、色落ちのしないカラフルな糸は手に入れられなかったからです。20世紀に入った頃には染めの技術が向上し、またハンガリーの南東部のナジアタードという街に大規模な製糸工場が作られます。そこから色落ちのないカラフルな刺繍糸が普及し始め、カロチャ刺繍にも使用されるようになります。
こうして第一次大戦後の辺りから、カロチャ刺繍はカラフルなものに変わっていき、現在の姿となりました。


ハンガリーでは、市場などで実にさまざまな形や色柄のカロチャ刺繍を見ることができます。ハンガリーに行った際は、是非本場のカロチャ刺繍を手に取り、その背景や歴史的な変遷や色柄のもつ意味など、ハンガリーの人々の歩みを感じ取ってみてください。








中欧x東欧エクスプレス
中欧x東欧エクスプレス

  • ハンガリー
  • 刺繍
  • 工芸品
  • カロチャ刺繍
  • 伝統工芸
  • ハンガリー旅行