チェコではなぜ人形劇がさかん?マリオネットに隠された意味


チェコといえばマリオネット!
マリオネットとはあやつり人形劇のことです。
チェコでは昔から人形劇がさかんに行われ、今でも至るところにマリオネット劇場やマリオネット専門店があるなど、重要な伝統文化の一つです。
なんと国内ではプロの人形劇団が9つも活動しているほか、プラハの国立芸術アカデミーでは人形劇を専攻することができ、海外からも多くの学生が学びに来ているそうです!
少し前までは家庭に一つ家族で楽しむための小さな人形劇舞台があったとか♪

ところでなぜここまで人形劇がさかんなのでしょうか?
単なる子供向けの娯楽ではないチェコの人形劇は、実はチェコと周辺諸国の歴史と深い関係があります。

チェコは長年にわたってドイツやオーストリアなど隣国の支配を受け続けてきた歴史があります。
特に16~19世紀ドイツの支配下にあった時代は、ゲルマン化によってドイツの文化を押し付けられ、公共の場でチェコ語を話すことさえ禁じられてしまいました。

しかしマリオネットだけは、チェコ語独特の言い回しでこそ成り立つものでもあったため、チェコ語での上映が認められました。
人形劇はチェコの人びとがアイデンティティを求める場所となり、マリオネット劇場は次第に大人の集まる娯楽の場ともなっていきました。
人形劇の内容も、当時の政治の風刺や社会的メッセージが組み込まれるようになり、人形自体のクオリティも大人の楽しめるようにどんどん高くなっていきました。

人形劇とは言え、その内容は大人向け。
チェコの歴史と文化が詰まったマリオネットは一見の価値ありです!
特にオペラ『ドン・ジョヴァンニ』がほぼ毎日公演される「国立マリオネット劇場」は歴史が長く、プラハで人気のマリオネット劇場です!
公演はチェコ語ですが、有名なストーリーなのであらすじを予習しておくと十分に楽しめます!

【国立マリオネット劇場 / Mationety】
公式HP:http://mozart.cz/
住所:Zatecka 98/1, Praha 1
公演日:夏季はほぼ毎日、冬季は週3~4日。公演予定はホームページに掲載

個性豊かで可愛らしさいっぱいチェコの旅






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