建造物はさまざまな時代、国の建築スタイルが入り混じるのが特徴です。
そんなプリシュティナでも、一際目立つ現代建築を紹介します!
プリシュティナにある「コソヴォ国立図書館」で、クロアチアの建築家アンドリヤ・ムトニャコビッチがデザインし、1982年にオープンしました。
とても前衛的なデザインですが、25年前の建築であることにも驚きです。
建物を覆う金属の網目状のものは、直射日光を緩和し、中でやわらかい光で読書できるようにした工夫だそうです。
図書館がオープンした1982年当時、多民族国家ユーゴスラビアをまとめていたチトー大統領が死去したことで、旧ユーゴスラビアの情勢は急激に不安定になりました。
コソヴォ自治州ではアルバニア人とセルビア人の対立が激化し、民族紛争が耐えない日々でした。
そんな中ムトニャコビッチ氏は、コソヴォの緊張緩和の願いをこめて、セルビア人を象徴するビザンチン様式と、アルバニア人を象徴するオスマン様式の両建築様式を取り入れてこの図書館をデザインしたそうです。
地元のひとは建物をのうみそだと言ったり、鳥の巣だと言ったり・・・
賛否両論はあるそうですが、いずれにしても平和への願いがこめられた、町の大事なランドマークのひとつ。
世界でも珍しい奇抜な建築、ぜひ見学しに行ってみてください!
【プリシュティナ国立図書館】
住所:Square Hasan Prishtina nn, Pristina 10030, Kosovo
遺跡と青い海を楽しむバルカンの旅