ハンガリー系の住民は日曜になると、色とりどりの伝統的な衣装に身を包んで礼拝に出かけます。クルージ・ナポカ近郊のナダシュ流域(ナダシュメンテ)の村々は、フォークロアの宝庫として特に有名です。歌や踊り、衣装、民芸品、室内装飾、どれをとっても他にない特徴のものばかりで圧倒されます。
クルージ・ナポカから北東に30km程の、小高い丘に広がる地域はシィクと呼ばれています。この村の人々は、男性はつばの狭い麦藁帽子をかぶり、女性は艶やかな花模様のスカーフとスカートという、伝統的な衣装を身に着けています。特に印象的なのは、アコーディオンのようにたっぷりとプリーツをつけた大きな袖のある白いシャツ。男女ともにこれを着て日曜には教会に向かいます。
ルーマニアのハンガリー系の村々では昔ながらの生活や文化が延々と受け継がれています。これらの地域はルーマニア語ではなくマジャル語の使用がされています。イースターやクリスマスのシーズンに村を訪れると、華やかな衣装の人々と出会えるでしょう。