ルーマニアワインがフランス、イタリアなどのワインに比べて、あまり知られていない理由は、第二次世界大戦の背景にあります。第二次世界大戦中のルーマニアは社会主義国となり西欧諸国との交流が閉ざされ、ワイン市場から姿を消しました。ルーマニアワインは歴史も古く、紀元前からワインの製造が行なわれていたため、その評価は一定として高く、1989年の社会主義体制崩壊に伴い、再びワイン市場で注目の的となりました。その後、ワイン国際博覧会で高い評価をうけたことから、パリでルーマニアワインの大ブームが起きるほどの人気となりました。世界中のワイン愛好家からは「通だけのワイン」と呼ばれています。
Cotnariコトナリ
コトナリはルーマニアの白ワインの聖地です。ここで作られるGrasa de Cotonariはルーマニア・ワインの王様と言われています。蜂蜜とアーモンドの香りが豊かで味はクリーミーなこのワインは女性人気も高く、食後のワインとしても飲まれています。
Ｍurfatlarムルファトラー
赤ワインなら特にムルファトラーが有名です。この地域はワイン畑だけでなく、ディオニサス神殿もあり観光客が多く訪れます。この地方で作られたワインは、偉大なラテン詩人「オウィディウス・プブリウス・ナソ」にちなんだ「オウィディウスの涙」と表されるほど甘くせつなく、幾千年もの悠久の時の流れを感じさせるものとなっています。
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