ポーランド南部ポトハレ地方では、放牧されている羊の乳が原料のオスツィペクと呼ばれるチーズが有名です。オスツィペクは製造期間は5~9月の間のみと限られており、さらに、ポーランド国内でバツーフカ(夏の間に羊を放牧しながらチーズ作りをする羊飼いの家)はわずか52軒と大変貴重な秘伝のチーズとして知られています。このバツーフカの家を結んだ道がオスツィペク・チーズ街道として観光客に大変人気があります。
オスツィペクの製造はすべて手作業で行われます。ソランカと呼ばれる高塩分の水に漬け置きして、その後燻製にして仕上げます。昔ながらのこの手法により、長期保存が可能になります。たんぱく質やカゼイン、ビタミンA・Bを多く含み、ポーランドでは食用にするほか、昔から薬としても使用されていたそうです。スーパーマーケットなどで良く似た製品を見かけますが、それは本物のオスツィペクではありません。
オスツィペクは、厚めにスライスしたものをフライパンで両面焼いたり、オーブントースターで焼いてクランベリージャムを乗せて食べると本場の味が楽しめます。是非ご賞味ください♪