ボヘミアンガラスが美しい理由【チェコ情報】


日本でも有名なチェコのボヘミアンガラス。
ボヘミア地方(プラハを含むチェコ西部)は、ベネチアと並んで高級ガラスの2大生産地としてその名を馳せてきました。

ボヘミアンガラスは高い透明度と硬度で有名です。
ボヘミア地方に豊富にあるブナの木を燃やして得られる炭酸カリウムを原料に使うことで、カリウム酸化物の含有量が高くなり、ガラスの透明度と硬度が高くなる訳です。

硬いがゆえに造形が難しい側面もありますが、この硬度がまさに、チェコでさかんだった宝石彫刻の技術ととてもよくマッチしたんです!
ガラスが冷えた最も硬い状態で装飾を施していく「コールドワーク」という手法を確立し、ガラスの宝石のような美しさにますます磨きがかかっていきました。

一方のベネチアンガラスは、温かいうちに様々な加工を行う「ホットワーク」、自由で大胆な造形が特徴的です。
その芸術性で長年ガラス市場を席巻していましたが、18世紀になるとボヘミアンガラスに人気を取って代わられました。

ボヘミアンガラスの中でも、チェコのカルロヴィ・ヴァリに本社をもつモーゼル社は、ウィーン宮廷やイギリス王室など王室貴族に愛用されてきた、由緒あるメーカーです。
職人の技術はますます発展し、ガラスアートとも呼べる作品が並びます。
今でも一つ一つ手作業でつくられていて、カルロヴィ・ヴァリにあるモーゼル社の工場では、実際に製造過程の一部を見学することができます!
工場にはミュージアムとショールームも併設されていて、ボヘミアンガラスの美しさを堪能することができます。


【モーゼル・ミュージアム&ショールーム / Sklářské muzeum Moser】
公式HP:http://www.moser-glass.com/en/ (英語)
入館料:大人80Kc、子供・学生50Kc(ミュージアム)、大人120Kc、子供・学生70Kc(ガラスワーク見学、予約不要)
住所:Kpt. Jarose 46/19, 360 06 Karlovy Vary, Czech Republic
営業時間:9:00-17:00(ミュージアム)、9:00-14:30(ガラスワーク見学)
定休日:ガラスワーク見学は7/27~8/10

個性豊かで可愛らしさいっぱいチェコの旅






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