世界遺産ホッロークーの古村落【ハンガリー情報】


ブダペストの北東約90km、ノーグラード群にある小さな村ホッロークー。この村に住む人々の歴史は古く、中世期にモンゴル人から逃れるためにカスピ海周辺地方から移住した、トルコ系クマン人の末裔にあたります。彼らは後にパローツ人と呼ばれ、民族衣装をはじめ、民族音楽、刺繍、木彫りなど独自の生活文化様式、伝統芸能を伝承し、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ホッロークーの村は、長い歴史の中で幾度となく火災に遭い、すべてを灰にしてしまった歴史を持っています。伝統的木造建築法「パローツ様式」は、土と藁を混ぜ合わせて築いた壁の上に石灰を塗り、白くするのが特徴です。木材を使った建造物は火事の被害を大きくする原因となってしまいました。にもかかわらず住民たちは、伝統的な「パローツ様式」を守るために、何度も住居を再建しました。現存する家屋は126軒。世代が替わり新築はしているものの、現在もパローツ様式で建て替えられています。

バス停からコシュート通りを進むとパローツ様式で建てられた白壁の美しい教会があります。その先で道は二手に分かれ、木製の井戸がある場所で合流している左側の小高い丘には、13世紀に造られたホッロークー城に行くことができます。標高365mの山頂から眺める田園風景は雄大で素晴らしいです。








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