ラッパ手の悲劇【ポーランド情報】


中央広場の東にある聖マリア教会は、1222年に造られたゴシック様式の美しい建物です。内部にはヨーロッパで第2位の高さをもつ木造彫刻があり、国宝に指定されています。ステンドグラスや聖堂内の芸術品はどれも美しく、信者はもちろん、観光客も多く訪れています。

そんな聖マリア教会の天にそびえる2本の尖塔クラクフのシンボル的存在です。その昔モンゴル軍がポーランドに侵入し、クラクフにも襲撃に来ました。その際、この塔にいたラッパ手が敵の襲撃にいち早く気付き、事態を知らせるラッパを吹き鳴らしました。しかし、そのラッパに気付いたモンゴル兵が、ラッパ手の喉を射てしまいます。結局ラッパ手は最後まで吹き終えることができないまま、こと切れてしまったと言われています。この塔の上では今でも1時間ごとにラッパを吹き鳴らしますが、殺されたラッパ手を悼むように、メロディは途中で吹き止められています。

聖マリア教会を訪れる際にはその美しさはもちろんですが、クラクフの歴史を物語るラッパの音にも注目してみてください。







中欧x東欧エクスプレス
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